「 MOB WOOL 」 開発ストーリー

開発ストーリー

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MOB WOOL

Teton Bros.の主要ベースレイヤーとしての地位を確立したMOBウール。
その開発に携わっていただいたそぶえ産業株式会社の祖父江 嘉成さんからのコラムになります。


Teton Bros.さんから新発想のアンダーウェアについての開発依頼が舞込んだのは、4年前のことです。
当時は肌面に水分を含まない素材を着用して汗冷えを軽減し、その上に汗の逃げ場として吸汗性に優れた素材を重ね着するレイヤリングが常識でした。
「これをなんとか1 枚にしたい」というリクエストでした。さらにそれだけではなく、デッドエアを潤沢に蓄えて保温力を確保し、通気性に優れた高い換気能力も加えてほしいという超難題です。

尾州産地で生まれて育った私としては、当然ながらまずは世界で最も古い高機能繊維であるウールを選択しつつ、そこに水分を全く吸収しないポリプロピレンを組合せることにしました。さらにウールの中でも技術的に一番進化し「第二の皮膚のように機能する」と言われているメリノウールを選択し、第一段階として防縮加工技術の思案を始めました。

尾州産地には、非常に多くのウール加工に携わる企業があります。その中で、環境に優しい防縮加工技術を持つ染色工場に相談しました。
従来の薬剤で防縮加工すると、工程中に排出された化学物質が地球環境に悪影響を及します。その点を考慮し、環境に負荷を与えない加工技術を持つ染色工場に話を持ちかけたのです。ここではプロテイン(ハイブリット化コラーゲン)を使ってウール表層を改質する独自技術を開発し、すでに1998 年には特許も取得しております。この方法しかないと決めて試作に入りました。

ポリプロピレンとプロテイン防縮加工済のメリノウールという2種類の素材が揃い、次は組合せをどうするか。尾州の匠職人数名に意見を求めた所、「この難題をクリアするにはジャージ(丸編み)が最適」ということで、試編みすることになりました。

通気性と肌面のベタつき軽減、さらにデッドエアを含める点を踏まえると、立体的なメッシュ編みに行き着き、数十種類の試編みを作成することにしました。
この編み段階でふたつの難題が発生しました。ひとつ目は軽さ。ポリプロピレンは水に浮くほど比重が軽く、送風機付き編み機にセッティングすると、糸が風で絡んで編めませんでした。2つ目の難題は、ポリプロピレンは熱に弱く、100 度を超えると溶けてしまいます。
それでは最終工程の生地の仕上げができないので、それに代わる仕上げ処理方法を探しました。

こうした2つの難題をクリアするためには、尾州の技術ノウハウ、そしてなにより地場の職人さんの情熱なしではあり得ませんでした。こうして出来上がった数十種類のメッシュ生地から、できるだけ肌面がポリプロピレンに接しており、表面は立体的でデッドエアを最も多く含むメリノウールを採用しました。
尾州産地の職人さん達には非常に感謝しております。
また「MOB」つまり「マスター・オブ・尾州」というネーミングも最高にありがたいことです。


祖父江 嘉成 -Yoshinari Sobue-(そぶえ産業株式会社代表取締役)

https://www.sobueindustry.com/

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